受賞・助成金レポート

この度、第24回日本小児泌尿器科学会総会（平成27年7月3日；東京都千代田区）におきまして、Young Doctor Debate Contest “Best Studying Prize” を受賞しましたので、ご報告申し上げます。演題名は『尿道下裂；術前テストステロン投与は是か非か　B 投与しないほうが良い』、尿道下裂患児に対する手術治療に先立って、テストステロンを投与することがありますが、投与をしないほうが良いという立場で発表させて頂きました。

術前テストステロン投与が、矮小陰茎のサイズを増大させる点で、手術治療に有効な場合もありますが、その副作用については明らかではありません。そこで私たちは、術中に包皮を採取し、投与による組織への影響を検討しました。結果は、投与群では有意に線維化と炎症性変化を認め、これらの組織所見はテストステロン投与による副作用である可能性が示唆されました。

臨床での疑問を解明するために、様々な視点から評価し、病態を検討・解明することの大切さを学びました。安井孝周教授をはじめ、先天異常グループの林祐太郎病院教授、水野健太郎講師や、当教室の先生方から多大なるご指導を賜りました。今回の受賞を励みに、今後も研究・臨床活動に精進して参ります。

［掲載日：2018年12月］